呼吸器の負担を軽くするチャンピックスと特定の副作用

タバコの害は多岐にわたりますが、最も深刻なもののひとつは呼吸器へのダメージでしょう。タバコを吸いつづけていると、肺年齢が実年齢よりも大きく悪化し、肺ガンのリスクが急激に高まることは良く知られています。自分だけでなく、副流煙によって周囲の人の呼吸器も傷つける恐れがあることから、今では公共の場所での禁煙が世界的な流れになっています。禁煙は呼吸器だけでなく、循環器をはじめ全身の健康に良い影響を及ぼします。しかし長年の習慣となってしまった喫煙は、簡単にはやめられないのが普通です。
禁煙補助のため用いられる内服薬に、チャンピックスがあります。その最大の特徴はニコチンを含まないことです。タバコのかわりに、ニコチン入りのガムなどを置き換える治療法ではありません。チャンピックスを服用すると、ニコチンを摂取した時と似た快感を覚え、禁煙のイライラが緩和されます。と同時にニコチンそのものの作用を阻害するため、たとえタバコを吸っても十分な満足感を得られません。この二つの作用で、禁煙を助ける効果があるとされています。
チャンピックスは国内でも臨床試験が行なわれ、禁煙補助に役立つことが検証されています。ただし吐き気や頭痛などを覚えることがあります。また脳内の細胞に直接作用する薬なので、特定の副作用には注意が必要です。たとえば眠気や不眠、突然の意識障害などです。海外では自殺願望や暴力行為などが起きた例も報告されています。これらは禁煙によるストレスが原因かもしれず、はっきりとした因果関係は示されていませんが、服用する際には頭に入れておきましょう。処方された量を守ることや、服用直後に車の運転をしないことは重要です。